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神経変性疾患の創薬

目次
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神経変性疾患は、脳や神経の細胞が徐々に機能を失うことで進行する病気で、アルツハイマー病やパーキンソン病が代表例です。創薬においては、多くの企業が画期的な治療法を模索し、試験を繰り返してきました。以下の記事では過去の創薬事例を通じて、神経変性疾患の新薬開発がどのように進められてきたのかを紹介していきます。

エーザイ株式会社の開発事例

エーザイは、ドイツ神経変性疾患センター(DZNE)と共同で、アルツハイマー病をはじめとする神経変性疾患の新規治療候補品を開発しています。この共同研究は、神経・グリア細胞における免疫制御を活用し、新しい治療法の創出を目指しています。DZNEは、ドイツ国内の10拠点で構成される神経変性疾患の予防、診断、治療に関する学際的研究を推進する公的機関です。エーザイの豊富な創薬経験とDZNEの専門知識を組み合わせることで、新規治療候補品の創出が加速しています。

非臨床試験の内容

神経変性疾患領域での有効的な治療法の製作において豊富な実績のあるエーザイと、神経変性疾患の基礎および臨床研究の専門知識を有するDZNEが、基礎研究と臨床研究の連携により、疾患プロセス研究における知見と技術的専門知識に貢献しています。

参照元:エーザイ株式会社公式サイトhttps://www.eisai.co.jp/news/2021/news202115.html

小野薬品工業株式会社の開発事例

小野薬品工業は、スイスのNeurimmune AG社と提携し、神経変性疾患に対する抗体医薬品の開発を進めています。Neurimmune社のRTMTM技術を活用し、新たな創薬標的に対するヒトモノクローナル抗体を創製しています。この提携により、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)など、複数の神経変性疾患に対する治療薬の開発が加速しています。

非臨床試験の内容

小野薬品工業とNeurimmuneの提携では、ALS(筋萎縮性側索硬化症)に対する抗miSOD1抗体、ATTR心筋症に対する抗ATTR抗体NI006を発見し、これらの非臨床試験が行われています。

まとめ

アルツハイマー病やパーキンソン病が代表例の神経変性疾患の創薬において、多くの企業が画期的な治療法を模索し、試験を繰り返してきました。 神経変性疾患の創薬は、エーザイや小野薬品工業などの企業が積極的に取り組んでいる分野です。両社の事例から、非臨床試験の重要性と具体的な内容が明らかになり、新たな治療法の開発が進行することで、今後もさらなる研究と試験が期待されます。

【目的・課題別】
技術力・専門性・実績のある
非臨床試験の受託サービスおすすめ3選

新薬開発において、非臨床試験の質と効率は、臨床成功率やコスト、スピードに直結します。特に近年では、「ヒト外挿性の高いデータ」「国際申請に通用する信頼性」「創薬初期での的確な絞り込み」といったニーズが高まり、CRO(医薬品開発受託機関)選びにも戦略性が求められるようになりました。
本記事では、非臨床の目的ごとにおすすめの3社を厳選して紹介していきます。

薬効薬理試験
未知の病態モデルを再現し
探索から臨床志向の薬効評価
SMCラボラトリーズ
SMCラボラトリーズ
引用元:SMCラボラトリーズ公式サイト(https://www.smccro-lab.com/jp/)
  • 未知の病態モデルを特許技術のマウスで再現・作製。マウスを使用した新規病態モデル開発に取り組んでおり、なかでも肝臓病や線維化領域で実績を重ねる。
  • がん・炎症・代謝性疾患など、多様な疾患モデルを自社で確立・運用。探索段階から臨床志向の薬効評価に対応可能。評価系や投与方法などを個別に設計し、研究者とディスカッションしながら試験プランを構築可能
  • 小ロット対応や技術的な相談体制が整っており、ベンチャー・研究機関でも利用しやすい。
安全性試験
FIH申請に向けた安全性評価を
一括対応できる
labcorp
(ラボコープ・ドラッグデベロップメント)
labcorp
引用元:labcorp公式サイト(https://jp.labcorp.com/)
  • FDA・EMA・PMDAなどの国際規制に対応したGLP試験体制を完備。ICHガイドラインに準拠した信頼性保証付きのデータを取得可能で、各国当局への申請を見据えた試験設計が可能。
  • SEG I–III や 2年間毒性など、発がん性・生殖毒性を含む長期試験にも対応する高度な専門性を有する。
  • FIHを見据えた毒性・TK・安全性薬理の一括設計・受託が可能。初回ヒト投与までの非臨床試験全体を効率よく外注化できる。グローバル創薬を進める企業にとって、コスト・リスクを抑えながら進められる体制を整える。
薬物動態試験
高精度バイオアナリシスで
臨床を見据えたPK/PD評価
フェニックスバイオ
フェニックスバイオ
引用元:フェニックスバイオ公式サイト(https://phoenixbio.co.jp/)
  • ヒト肝細胞を有するPXBマウス®を用いた薬物動態・肝代謝評価に対応。ADMEや薬物相互作用など、ヒト外挿性の高いデータを取得可能。
  • LC-MS/MSを活用した高感度なバイオアナリシスにより、血中濃度測定・代謝物同定・定量バリデーションまで一貫対応
  • 薬物動態・肝毒性・安全性を包括的に評価できる統合試験体制を構築。中分子・核酸医薬などの特殊モダリティにも柔軟に対応可能。肝代謝が開発上のボトルネックとなる化合物や、臨床導出に向けた濃度評価が重要な案件でも、定量性と再現性に優れた試験系を提供