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アトピー性皮膚炎の創薬

目次
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アトピー性皮膚炎(AD)は、慢性的な炎症と強いかゆみを特徴とする皮膚疾患で、患者の生活の質を大きく損ないます。ADの治療法開発は非常に重要であり、過去には多くの創薬事例があります。たとえば、抗体薬や小分子化合物を用いた治療法が開発されており、それぞれがADの症状を効果的に改善しています。これらの創薬には、非臨床試験が欠かせません。

京都大学大学院 医学研究科の開発事例

京都大学大学院医学研究科の椛島 健治氏は、ヤヌスキナーゼ(JAK)という化合物に着目しました。JAK阻害薬は、もともと関節リウマチの内服薬として研究されていましたが、皮膚のバリア機能を高める効果があることが分かりました。しかし、内服薬としては副作用が懸念されたため、外用薬として開発が進められました。結果、非ステロイド性の外用薬「デルゴシチニブ(コレクチム軟膏)」が完成しました。

非臨床試験の内容

この開発では、マウスモデルを使用した実験が行われました。JAK阻害薬を塗布したマウスは、皮膚のバリア機能が回復し、アトピー性皮膚炎の症状も改善しました。この動物実験の結果により新薬開発が加速し、抗炎症作用に加えて、かゆみを抑える作用による皮疹改善作用も確認できました

参照元:民間医局公式サイト(https://www.doctor-agent.com/service/career-column/2023/202305

中外製薬株式会社の開発事例

中外製薬は、ネモリズマブの独占的実施権を導入しているガルデルマ社との共同開発で、第III相臨床試験(ARCADIA 1試験、ARCADIA 2試験、OLYMPIA 1試験)で良好な結果を示しました。これらの試験では、アトピー性皮膚炎患者の皮膚病変とかゆみが有意に減少させ、そう痒改善について早期に臨床的に意味のある結果が発表されました。

非臨床試験の内容

ネモリズマブの開発では、第III相臨床試験の前に、さまざまな非臨床試験が行われました。これにより、薬剤の有効性が確認されました。

第III相臨床試験のOLYMPIA 1試験では、ネモリズマブを単剤投与した結果、そう痒および皮膚病変がプラセボに比べて有意に減少したことが示されました。さらに、投与16週後のプラセボと比較したところ、2つの主要評価項目に臨床的かつ統計学的に効果が確認され、第III相臨床試験のOLYMPIA 2試験の結果とは独立に、確認されました。

参照元:中外製薬株式会社公式サイトhttps://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20231020150001_1334.html

まとめ

アトピー性皮膚炎の治療には、新薬開発が不可欠です。京都大学大学院のJAK阻害薬「デルゴシチニブ」や、中外製薬のネモリズマブなど、多くの事例が成功を収めています。これらの創薬には、非臨床試験が重要な役割を果たしており、動物モデルを使った実験などが効果的に活用されています。新薬開発のプロセスを通じて、より効果的な治療法が提供されることが期待されています。

【目的・課題別】
技術力・専門性・実績のある
非臨床試験の受託サービスおすすめ3選

新薬開発において、非臨床試験の質と効率は、臨床成功率やコスト、スピードに直結します。特に近年では、「ヒト外挿性の高いデータ」「国際申請に通用する信頼性」「創薬初期での的確な絞り込み」といったニーズが高まり、CRO(医薬品開発受託機関)選びにも戦略性が求められるようになりました。
本記事では、非臨床の目的ごとにおすすめの3社を厳選して紹介していきます。

薬効薬理試験
未知の病態モデルを再現し
探索から臨床志向の薬効評価
SMCラボラトリーズ
SMCラボラトリーズ
引用元:SMCラボラトリーズ公式サイト(https://www.smccro-lab.com/jp/)
  • 未知の病態モデルを特許技術のマウスで再現・作製。マウスを使用した新規病態モデル開発に取り組んでおり、なかでも肝臓病や線維化領域で実績を重ねる。
  • がん・炎症・代謝性疾患など、多様な疾患モデルを自社で確立・運用。探索段階から臨床志向の薬効評価に対応可能。評価系や投与方法などを個別に設計し、研究者とディスカッションしながら試験プランを構築可能
  • 小ロット対応や技術的な相談体制が整っており、ベンチャー・研究機関でも利用しやすい。
安全性試験
FIH申請に向けた安全性評価を
一括対応できる
labcorp
(ラボコープ・ドラッグデベロップメント)
labcorp
引用元:labcorp公式サイト(https://jp.labcorp.com/)
  • FDA・EMA・PMDAなどの国際規制に対応したGLP試験体制を完備。ICHガイドラインに準拠した信頼性保証付きのデータを取得可能で、各国当局への申請を見据えた試験設計が可能。
  • SEG I–III や 2年間毒性など、発がん性・生殖毒性を含む長期試験にも対応する高度な専門性を有する。
  • FIHを見据えた毒性・TK・安全性薬理の一括設計・受託が可能。初回ヒト投与までの非臨床試験全体を効率よく外注化できる。グローバル創薬を進める企業にとって、コスト・リスクを抑えながら進められる体制を整える。
薬物動態試験
高精度バイオアナリシスで
臨床を見据えたPK/PD評価
フェニックスバイオ
フェニックスバイオ
引用元:フェニックスバイオ公式サイト(https://phoenixbio.co.jp/)
  • ヒト肝細胞を有するPXBマウス®を用いた薬物動態・肝代謝評価に対応。ADMEや薬物相互作用など、ヒト外挿性の高いデータを取得可能。
  • LC-MS/MSを活用した高感度なバイオアナリシスにより、血中濃度測定・代謝物同定・定量バリデーションまで一貫対応
  • 薬物動態・肝毒性・安全性を包括的に評価できる統合試験体制を構築。中分子・核酸医薬などの特殊モダリティにも柔軟に対応可能。肝代謝が開発上のボトルネックとなる化合物や、臨床導出に向けた濃度評価が重要な案件でも、定量性と再現性に優れた試験系を提供