病態モデルとは、特定の病気や病態を再現するために開発された動物モデルのことです。非臨床試験で新薬の薬効を評価する際、病態モデルを使用することで、実際の患者と同様の症状や病状を持つ動物を用いた実験が可能となります。会社選びの際には、非臨床試験に必要な病態モデルがあるかどうかが、選定において重要な鍵になります。
病態モデルを使用することで、臨床試験前に新薬の効果や有効性を正確に評価することができ、候補化合物の有効性やリスクを予測し、開発の方向性を見極めることができます。
病態モデル動物の開発が成功すれば、より信頼性の高いデータを得ることができ、治療効果の高い新薬の開発が加速します。たとえば、iPS細胞を用いた病態モデルを使えば、よりヒトに近い評価が可能となり、開発中止のリスクを減らすことができます。iPS細胞は、ヒトの細胞を基にしているため、従来の動物モデルでは確認できなかった副作用や効能を検出することが可能です。
病態モデルを選ぶ際には、まず効かせたい病気の症状や病態を的確に再現できる動物モデルを選定することが重要です。例えば、高血圧の薬効を調べる場合、高血圧を発症しやすいラットを使用することが一般的です。 また、動物試験はラットやマウスのような小動物から始め、ウサギやイヌ、サル、ブタ、ヤギなどを用いることもあります。
ヒト化実験動物を使うことで、ヒトの臓器や組織、細胞などを移植して定着させた動物や、遺伝子の一部をヒトの遺伝子に置き換えた動物などを使用し、よりヒトに近い状態で試験を行うことが可能です。
新薬開発において、非臨床試験の質と効率は、臨床成功率やコスト、スピードに直結します。特に近年では、「ヒト外挿性の高いデータ」「国際申請に通用する信頼性」「創薬初期での的確な絞り込み」といったニーズが高まり、CRO(医薬品開発受託機関)選びにも戦略性が求められるようになりました。
本記事では、非臨床の目的ごとにおすすめの3社を厳選して紹介していきます。
特許技術による新規モデル作製(特に肝疾患・線維化)や未知の病態モデルの作成など、多彩な自社疾患モデルを保有しているのが特徴。
探索から臨床を見据えた、薬効評価プランを個別設計が行えます。
「STAM™マウス」という特許モデルを保有しており、ヒトのMASH/NASHからHCCに類似した経過を示し、病態進展が20週齢時の肝癌を発症させることが可能。
2週間程度で、間質性線維症や尿細管変性、さらに炎症細胞浸潤を含む多重の病態が現れることから、抗線維化薬の初期スクリーニングモデルとして有用です。
現時点で存在しない疾患でも、独自の病態モデル開発が可能。クライアントの創薬ターゲットに合わせて、新しい病態モデルの提案をします。
国際規制に対応したGLP試験体制のもと、発がん性等の長期毒性からFIHに向けた毒性・TK・安全性薬理試験まで一括受託。ICH準拠の確実なデータで、グローバル創薬のコストと手戻りリスクを削減します。
SEG I–III(生殖発生毒性)や2年間の発がん性試験をはじめ、長期間にわたる複雑な毒性評価にも対応可能です。
初回ヒト投与(FIH)をまでを見据えた、毒性・TK(毒性動態)・安全性薬理試験までを一括で設計・受託することができます。
FDA・EMA・PMDAなどの国際規制に対応したGLP試験体制を完備。ICHガイドラインに準拠した信頼性の高いデータを取得し、グローバルな申請を見据えた試験設計を提案します。
PXBマウスを用いたヒト外挿性の高い薬物動態・肝代謝評価と、LC-MS/MSによる高感度バイオアナリシスを提供。動態・肝毒性・安全性の統合評価体制で核酸医薬等の新モダリティにも対応します。
ヒト肝細胞を有するPXBマウス®を用いた薬物動態・肝代謝評価に対応。
ADMEや薬物相互作用においてヒト外挿性の極めて高いデータを取得でき、臨床試への移行をサポートします。
LC-MS/MSを活用した高感度なバイオアナリシスを提供。微量な血中濃度測定から、複雑な代謝物の同定、厳密な定量バリデーションまでを一貫対応します。
薬物動態・肝毒性・安全性の統合評価体制を構築し、核酸医薬等の新モダリティにも対応。肝代謝が課題となる化合物や臨床導出が控える案件でも、定量性と再現性に優れた信頼性の高いデータを提供。