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非臨床の薬物動態試験受託サービスの選び方

新薬の開発過程において、非臨床の薬物動態試験は、薬剤が体内でどのように振る舞うかを理解するために不可欠なステップです。薬物の吸収、分布、代謝、排泄(ADME)を評価することで、臨床試験へ進む前に薬剤の安全性や有効性を確認できます。この重要な試験を成功させるためには、信頼できる受託サービス会社の選定が必要です。この記事では、受託サービス会社を選ぶ際に考慮すべき「規制対応力」「コスト」「迅速性」の3つのポイントについて解説します。

厳しい規制に対応できるか

最初に考慮すべきは「規制対応力」です。薬物動態試験は各国の規制当局が定める厳格な基準を満たす必要があります。たとえば、米国食品医薬品局(FDA)や欧州医薬品庁(EMA)など、地域ごとに異なる規制が存在するため、これらに精通した受託サービス会社を選ぶことが不可欠です。

受託サービス会社が最新の規制に対応できるかどうかは、試験の信頼性を直接左右します。規制に適合した試験手法を採用し、さらに試験結果が規制当局に受け入れられる形で提出されるかどうかを確認することが重要です。規制対応力のある会社は、書類作成や申請プロセスのサポートも提供し、スムーズな承認取得を支援します。また、GLP(Good Laboratory Practice)など、必要な規制基準を遵守しているかを確認することも大切です。

コストを抑えられるか

次に「コスト」の要素も重要です。薬物動態試験は専門性が高く、コストがかかる場合があります。しかし、単に低価格を選ぶのではなく、コストに見合った価値を提供してくれる会社を選ぶことが肝心です。

コストを評価する際には、基本料金だけでなく、試験内容に応じた追加費用や、隠れたコストも考慮する必要があります。例えば、データ解析やレポート作成にかかる費用が追加されることが多いです。さらに、コスト削減のためのオプションとして、複数の試験を一括して依頼することでの割引や、長期的なパートナーシップを築くことでの価格交渉も検討に値します。

また、コストパフォーマンスを最大化するために、試験の結果が予測可能な時間内に得られ、追加の試験が必要になった場合でも、柔軟に対応してくれる会社を選ぶと良いでしょう。これにより、予期せぬ費用の発生を防ぎ、総合的なコスト管理が容易になります。

迅速に結果を得られるか

最後に「迅速性」も重要な要素です。薬物動態試験の結果は、次の開発段階に大きな影響を与えるため、試験が遅れるとプロジェクト全体に支障をきたす可能性があります。そのため、迅速かつ正確な試験を提供できる会社を選ぶことが求められます。

迅速性を評価するためには、会社が過去にどれだけ速やかに試験を完了し、結果を提供してきたかを確認することが重要です。また、試験開始から結果報告までの標準的な期間や、問題が発生した場合の対応スピードも、迅速性を判断する上での指標となります。さらに、リアルタイムで進捗を確認できるシステムを導入している会社や、24時間対応のサポートチームがいる会社は、迅速な対応を期待できるため、安心して委託できます。

また、コミュニケーションの速さも重要な要素です。試験中の進行状況や重要なデータの提供に関して、迅速かつ適切な情報共有が行われることで、プロジェクト全体の進行がスムーズになります。

非臨床の薬物動態試験一覧

非臨床の薬物動態試験は、医薬品候補の体内挙動を多角的に評価するために実施されます。本セクションでは、標準的なPKをはじめとした各種試験を整理し、それぞれの役割や位置づけを概観できるようにまとめています。

標準的なPK

創薬初期のリード化合物評価において、コストと納期を両立するにはCROの「標準パッケージ」活用が有効です。マウス等を用いた定型的なPK試験により、CmaxやAUC等の主要パラメータを迅速に取得できます。自社飼育体制や簡略報告に対応したCROを選定し、定型化と柔軟な分析設計を行うことで、開発全体の効率化が可能となります。

医薬品開発を支える吸収・分布・排泄試験の重要性

非臨床試験におけるADME(吸収・分布・代謝・排泄)評価は、対象となる化合物が薬として適格かを判断するために不可欠なものです。体内でどのような挙動となるかを早期かつ正確に把握することによって、その後の臨床試験でのドロップアウトのリスクを大幅に軽減できます。また、評価には高度な分析技術とともに各種ガイドラインの準拠が求められることから、専門的なCROに委託することがプロジェクト成功の鍵といえます。

まとめ

非臨床の薬物動態試験を委託する受託サービス会社を選定する際には、規制対応力、コストのバランス、そして迅速性の3つのポイントを総合的に評価することが重要です。これらの要素を慎重に検討することで、プロジェクトの成功を確実にし、開発スケジュールを円滑に進めることができます。信頼できるパートナーと協力することで、新薬開発の成功率を高めることができるでしょう。

非臨床試験の受託サービス
おすすめ3選

新薬開発において、非臨床試験の質と効率は、臨床成功率やコスト、スピードに直結します。特に近年では、「ヒト外挿性の高いデータ」「国際申請に通用する信頼性」「創薬初期での的確な絞り込み」といったニーズが高まり、CRO(医薬品開発受託機関)選びにも戦略性が求められるようになりました。
本記事では、非臨床の目的ごとにおすすめの3社を厳選して紹介していきます。

薬効薬理試験未知の病態モデルを再現し
探索から臨床志向の薬効評価
SMCラボラトリーズ
引用元:SMCラボラトリーズ公式サイト(https://www.smccro-lab.com/jp/)
SMCラボラトリーズ

特許技術による新規モデル作製(特に肝疾患・線維化)や未知の病態モデルの作成など、多彩な自社疾患モデルを保有しているのが特徴。
探索から臨床を見据えた、薬効評価プランを個別設計が行えます。

得意とする領域
MASH/NASH・肝臓がんの再現

「STAM™マウス」という特許モデルを保有しており、ヒトのMASH/NASHからHCCに類似した経過を示し、病態進展が20週齢時の肝癌を発症させることが可能。

繊維化の評価全般

2週間程度で、間質性線維症や尿細管変性、さらに炎症細胞浸潤を含む多重の病態が現れることから、抗線維化薬の初期スクリーニングモデルとして有用です。

病態モデルのない疾患にも対応

現時点で存在しない疾患でも、独自の病態モデル開発が可能。クライアントの創薬ターゲットに合わせて、新しい病態モデルの提案をします。

安全性試験FIH申請に向けた安全性評価を
一括対応できる
labcorp
引用元:labcorp公式サイト(https://jp.labcorp.com/)
labcorp

国際規制に対応したGLP試験体制のもと、発がん性等の長期毒性からFIHに向けた毒性・TK・安全性薬理試験まで一括受託。ICH準拠の確実なデータで、グローバル創薬のコストと手戻りリスクを削減します。

得意とする領域
高度な長期毒性試験

SEG I–III(生殖発生毒性)や2年間の発がん性試験をはじめ、長期間にわたる複雑な毒性評価にも対応可能です。

FIHに向けたワンストップ受託

初回ヒト投与(FIH)をまでを見据えた、毒性・TK(毒性動態)・安全性薬理試験までを一括で設計・受託することができます。

グローバル申請対応

FDA・EMA・PMDAなどの国際規制に対応したGLP試験体制を完備。ICHガイドラインに準拠した信頼性の高いデータを取得し、グローバルな申請を見据えた試験設計を提案します。

薬物動態試験高精度バイオアナリシスで
臨床を見据えたPK/PD評価
フェニックスバイオ
引用元:フェニックスバイオ公式サイト(https://phoenixbio.co.jp/)
フェニックスバイオ

PXBマウスを用いたヒト外挿性の高い薬物動態・肝代謝評価と、LC-MS/MSによる高感度バイオアナリシスを提供。動態・肝毒性・安全性の統合評価体制で核酸医薬等の新モダリティにも対応します。

得意とする領域
PXBマウス®を用いた評価

ヒト肝細胞を有するPXBマウス®を用いた薬物動態・肝代謝評価に対応。
ADMEや薬物相互作用においてヒト外挿性の極めて高いデータを取得でき、臨床試への移行をサポートします。

高感度バイオアナリシス

LC-MS/MSを活用した高感度なバイオアナリシスを提供。微量な血中濃度測定から、複雑な代謝物の同定、厳密な定量バリデーションまでを一貫対応します。

統合試験体制と特殊モダリティ

薬物動態・肝毒性・安全性の統合評価体制を構築し、核酸医薬等の新モダリティにも対応。肝代謝が課題となる化合物や臨床導出が控える案件でも、定量性と再現性に優れた信頼性の高いデータを提供。