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MASH・NASH

目次
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MASH・NASHとは

原因と症状

MASH(代謝異常関連脂肪肝炎)とは、代謝異常により肝臓に脂肪が蓄積して炎症(肝炎)が発生している状態のことです。従来はNASH(非アルコール性脂肪肝炎)と呼ばれていた疾患であり、不健康な食生活や運動不足による肥満・メタボリックシンドロームがMASHの大きな原因とされています。お酒を多く飲む人がアルコール性の脂肪肝や肝障害になるケースはよく知られていますが、お酒を飲まなかったとしても脂肪肝になるケースも増えています。

治療方法

まずは生活習慣の改善に取り組みます。具体的には、1日3食の食事を規則正しく摂る、総摂取カロリーを適正範囲に抑えることによって、栄養のバランスを整えます。また週150分ほどの運動が推奨されており、例えば1日30分のウォーキングを週5回といった形で取り組むと良いでしょう。ここに筋力トレーニングを加えると、より代謝を上げられます。

またMASHを直接治療する特効薬はまだないとされています。糖尿病の薬など肝臓を守る効果が期待できるものもあるものの、基本は「生活習慣の見直し」とされていますので、専門医と相談しながら治療に取り組んでいくことが大切です。

MASH・NASHの治療市場

MASH治療市場は拡大が見込まれている

MASH・NASHの治療市場は、近年急速な成長を遂げており、2029年には年間平均成長率(CAGR)29.8%で73億8,000万米ドルに成長すると予想されています。さらに、2030年までにはMASH治療市場全体は95億ドルを超える可能性もあるともいわれています。

このような急成長の背景として考えられているのは、肥満や糖尿病など代謝性疾患患者増加と早期の介入に加え、保険定期用範囲の拡大、肝疾患に対する意識の高まりなどが考えられます。

出典:
株式会社グローバルインフォメーション|代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)治療の世界市場レポート 2025年
https://www.gii.co.jp/report/tbrc1717228-metabolic-dysfunction-associated-steatohepatitis.html
Evaluate|肝疾患が次の大市場になるかもしれない。
https://www.evaluate.com/ja/thought-leadership/mash-up-liver-disease-could-be-the-next-big-market/

新薬の登場により市場成長が加速

2024年3月には甲状腺ホルモン受容体ベータ作動薬のRezdiffra(レズディフラ)が米食品医薬品局(FDA)で承認されました。さらに、欧州委員会(EC)でも2025年8月19日に条件付き販売承認が付与されたと発表されています。このように、新薬の登場によって市場成長を加速しており、今後も競争が活発になっていくことが予想されています。

CRO(医薬品開発受託機関)選びも戦略性が必要

上記のように、MASH・NASHの治療市場は今後拡大していくと考えられています。その中で、創薬会社は数多くの実験や施策に取り組んでいる状況となっていますが、承認に向けた動きの中では、CRO(医薬品開発受託機関)選びにも戦略性が求められているといえます。

本サイトでは、技術力や専門性、実績を持つ非臨床試験受託会社を紹介していますので、委託先を探す際にはぜひ参考にしてください。

MASH・NASHの非臨床試験事例

GALTの薬効評価試験

Galectin Therapeutics Inc.(NASDAQ:GALT)では、STAMマウス(代謝機能障害関連脂肪肝疾患(MASLD)やMASH、繊維化、肝細胞がん(HCC)に対する薬効評価に広く活用されているマウス)を⽤いて、線維化をターゲットとした薬効評価試験を行っています。ここでは、NASH肝硬変を対象として、フェーズ2試験が実施されています。

参照元:SMCラボラトリーズ株式会社公式HP(https://www.smccro-lab.com/jp/quality/#qual06

CANFの薬効評価試験

Can-Fite BioPharma Ltd.(NYSE American: CANF)でも、NASHを対象とした薬効評価試験を行っています。こちらの試験では、STAMモデルを用いており、肝繊維化ステージのNASHを対象として、フェーズ2試験が2021年12月から行われています。

参照元:SMCラボラトリーズ株式会社公式HP(https://www.smccro-lab.com/jp/quality/#qual06

NEJMに寄稿された論文

こちらの論文では、肝生検でNASHの診断が確定し、肝線維化進展度が「F1B」「F2」「F3」いずれかの成人患者を対象とした第3相試験について記載されています。ここではNASHの治療薬として開発されているレスメチロム(肝指向性の経口選択的甲状腺ホルモン受容体β作動薬)を用いた試験における方法や結果などが述べられています。

試験においては、患者を「1日1回レスメチロム80mgを投与する群」「1日1回100mg投与する群」「プラセボ群」に分けており、52週後にNASH消失と肝繊維化の進展度について調査。その結果、レスメチロムの80mgと100mgの投与は、NASH消失と肝繊維化進展度の1以上の改善について、プラセボよりも優れていた、と結論づけられています。

参照元:The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE(https://www.nejm.jp/abstract/vol390.p497
【目的・課題別】
技術力・専門性・実績のある
非臨床試験の受託サービスおすすめ3選

新薬開発において、非臨床試験の質と効率は、臨床成功率やコスト、スピードに直結します。特に近年では、「ヒト外挿性の高いデータ」「国際申請に通用する信頼性」「創薬初期での的確な絞り込み」といったニーズが高まり、CRO(医薬品開発受託機関)選びにも戦略性が求められるようになりました。
本記事では、非臨床の目的ごとにおすすめの3社を厳選して紹介していきます。

薬効薬理試験
未知の病態モデルを再現し
探索から臨床志向の薬効評価
SMCラボラトリーズ
SMCラボラトリーズ
引用元:SMCラボラトリーズ公式サイト(https://www.smccro-lab.com/jp/)
  • 未知の病態モデルを特許技術のマウスで再現・作製。マウスを使用した新規病態モデル開発に取り組んでおり、なかでも肝臓病や線維化領域で実績を重ねる。
  • がん・炎症・代謝性疾患など、多様な疾患モデルを自社で確立・運用。探索段階から臨床志向の薬効評価に対応可能。評価系や投与方法などを個別に設計し、研究者とディスカッションしながら試験プランを構築可能
  • 小ロット対応や技術的な相談体制が整っており、ベンチャー・研究機関でも利用しやすい。
安全性試験
FIH申請に向けた安全性評価を
一括対応できる
labcorp
(ラボコープ・ドラッグデベロップメント)
labcorp
引用元:labcorp公式サイト(https://jp.labcorp.com/)
  • FDA・EMA・PMDAなどの国際規制に対応したGLP試験体制を完備。ICHガイドラインに準拠した信頼性保証付きのデータを取得可能で、各国当局への申請を見据えた試験設計が可能。
  • SEG I–III や 2年間毒性など、発がん性・生殖毒性を含む長期試験にも対応する高度な専門性を有する。
  • FIHを見据えた毒性・TK・安全性薬理の一括設計・受託が可能。初回ヒト投与までの非臨床試験全体を効率よく外注化できる。グローバル創薬を進める企業にとって、コスト・リスクを抑えながら進められる体制を整える。
薬物動態試験
高精度バイオアナリシスで
臨床を見据えたPK/PD評価
フェニックスバイオ
フェニックスバイオ
引用元:フェニックスバイオ公式サイト(https://phoenixbio.co.jp/)
  • ヒト肝細胞を有するPXBマウス®を用いた薬物動態・肝代謝評価に対応。ADMEや薬物相互作用など、ヒト外挿性の高いデータを取得可能。
  • LC-MS/MSを活用した高感度なバイオアナリシスにより、血中濃度測定・代謝物同定・定量バリデーションまで一貫対応
  • 薬物動態・肝毒性・安全性を包括的に評価できる統合試験体制を構築。中分子・核酸医薬などの特殊モダリティにも柔軟に対応可能。肝代謝が開発上のボトルネックとなる化合物や、臨床導出に向けた濃度評価が重要な案件でも、定量性と再現性に優れた試験系を提供