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α-シヌクレインA53T Tg

本記事では、パーキンソン病やレビー小体型認知症の研究で用いられる「α-シヌクレインA53T Tg」について、主な用途や研究対象、関連製品などをまとめました。

α-シヌクレインA53T Tgとは

α-シヌクレインA53T Tgとは、ヒトの家族性パーキンソン病の原因遺伝子である、変異型変異型α-シヌクレイン(A53T)を、全身また神経特異的プロモーター(Prpなど)のもとで過剰発現させたモデルです。

中枢神経系においてα-シヌクレインを過剰発現することで、レビー小体様封入体形成、運動障害、神経変性などを再現します。このモデルはパーキンソン病やシヌクレイノパチー研究に広く利用されており、病態の解明や治療薬の評価などを行うにあたり重要なモデルとされています。

利用される主な研究対象

研究対象となる疾患 病態モデルの利用方法
パーキンソン病(PD) 特に家族性パーキンソン病(PARK1/PARK4)の病態再現
レビー小体型認知症(DLB) 脳内におけるレビー小体様凝集体の形成と認知機能低下の研究
多系統萎縮症(MSA) α-シヌクレインがグリア細胞や神経細胞に蓄積する「シヌクレイノパチー」全般の研究

このモデルは、ドーパミン神経系の脱落よりも、α-シヌクレインの「凝集」と「神経毒性」に焦点を当てた評価に多用されます。

利用方法 詳細
α-シヌクレインの凝集・蓄積解析 不溶性α-シヌクレインの定量(Western Blot法)
リン酸化α-シヌクレイン(Ser129)の免疫染色によるレビー小体様構造の観察
運動機能評価(モーター機能解析) ロータロッド試験 (Rotarod): 協調運動能力の低下を測定
ポールテスト (Pole test): 動作緩慢(ブラジキネジア)の評価
握力測定 (Grip strength): 筋力および全身状態のモニタリング
神経炎症およびシナプス毒性の評価 ミクログリアやアストロサイトの活性化(Iba1, GFAP染色)
線条体や皮質におけるシナプス関連タンパク質(Synaptophysin等)の減少確認
治療薬(創薬)の薬効評価 凝集抑制剤: α-シヌクレインの自己凝集を阻止する化合物のスクリーニング
抗体医薬(免疫療法): 抗α-シヌクレイン抗体による凝集体除去と細胞間伝播の抑制効果の検証
オートファジー活性化薬: 異常タンパク質の分解促進による神経保護効果の確認

α-シヌクレインA53T Tgのレビュー

A53T変異が毒性細繊維の形成と神経編成を直接誘導する因果関係を証明

2002年に発表された論文「Neuronal alpha-synucleinopathy with severe movement disorder in mice expressing A53T human alpha-synuclein」では、A53T変異型ヒトα-シヌクレインを神経細胞で発現するトランスジェニックマウスを作製した上で病態の解析を行っています。こちらのモデルは加齢に伴って重度の運動障害と麻痺を発症し、死亡に至っています。また、野生型ヒトα-シヌクレイン発現マウスにおいては、同様の病態が生じなかったことから、A53T変異が毒性細繊維の形成と神経編成を直接誘導する因果関係を生体内で証明した、極めて重要な報告であるされています。

α-シヌクレインA53T Tgの主な製品

ここでは、Googleにて「α-シヌクレインA53T Tg 製品」と検索し、ヒットした上位10のサイトで、製品ページが確認できたものを検索上位から2製品ご紹介しています(2026年5月14日調査)。

hA53Ttg Transgenic Mouse Model

hA53Ttgα-シヌクレイントランスジェニックマウスは、マウスThy-1プロモーター駆動の早期発症モデル。生後2ヶ月から運動不全などが観察されることから、試験期間の大幅な短縮が大きな特徴となっています。

製造・販売元 分析項目 主要エンドポイント
Scantox 運動機能、認知機能評価、pSer129α-シヌクレイン定量、NfL(神経フィラメント軽鎖)、神経炎症 筋力低下、運動障害、α-シヌクレインとpSer129α-シヌクレインの発現レベル

RBRC02829

Thプロモーター制御下において、ヒトα-シヌクレインを発現するトランスジェニックマウスです。RBRC02829はAla53Thr変異を持ち、C末端領域10残基が欠損したヒトα-シヌクレインを発現します。

製造・販売元 分析項目 主要エンドポイント
理化学研究所 バイオリソース研究センター (RIKEN BRC) 情報がありませんでした 情報がありませんでした
参照:理化学研究所 バイオリソース研究センター (RIKEN BRC)
https://knowledge.brc.riken.jp/resource/animal/card?__lang__=ja&brc_no=RBRC02829

まとめ

こちらの記事では、α-シヌクレインA53T Tgに関する情報を紹介してきました。非臨床試験を行う上では、信頼できるモデル選定が重要です。本サイトでは、非臨床試験で利用されている病態モデルについてまとめていますので、ぜひ以下の記事もご参照ください。

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非臨床試験の受託サービスおすすめ3選

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薬効薬理試験
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SMCラボラトリーズ
SMCラボラトリーズ
引用元:SMCラボラトリーズ公式サイト(https://www.smccro-lab.com/jp/)
  • 未知の病態モデルを特許技術のマウスで再現・作製。マウスを使用した新規病態モデル開発に取り組んでおり、なかでも肝臓病や線維化領域で実績を重ねる。
  • がん・炎症・代謝性疾患など、多様な疾患モデルを自社で確立・運用。探索段階から臨床志向の薬効評価に対応可能。評価系や投与方法などを個別に設計し、研究者とディスカッションしながら試験プランを構築可能
  • 小ロット対応や技術的な相談体制が整っており、ベンチャー・研究機関でも利用しやすい。
安全性試験
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labcorp
(ラボコープ・ドラッグデベロップメント)
labcorp
引用元:labcorp公式サイト(https://jp.labcorp.com/)
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  • SEG I–III や 2年間毒性など、発がん性・生殖毒性を含む長期試験にも対応する高度な専門性を有する。
  • FIHを見据えた毒性・TK・安全性薬理の一括設計・受託が可能。初回ヒト投与までの非臨床試験全体を効率よく外注化できる。グローバル創薬を進める企業にとって、コスト・リスクを抑えながら進められる体制を整える。
薬物動態試験
高精度バイオアナリシスで
臨床を見据えたPK/PD評価
フェニックスバイオ
フェニックスバイオ
引用元:フェニックスバイオ公式サイト(https://phoenixbio.co.jp/)
  • ヒト肝細胞を有するPXBマウス®を用いた薬物動態・肝代謝評価に対応。ADMEや薬物相互作用など、ヒト外挿性の高いデータを取得可能。
  • LC-MS/MSを活用した高感度なバイオアナリシスにより、血中濃度測定・代謝物同定・定量バリデーションまで一貫対応
  • 薬物動態・肝毒性・安全性を包括的に評価できる統合試験体制を構築。中分子・核酸医薬などの特殊モダリティにも柔軟に対応可能。肝代謝が開発上のボトルネックとなる化合物や、臨床導出に向けた濃度評価が重要な案件でも、定量性と再現性に優れた試験系を提供
領域別
疾患動物モデル・
レビュー一覧
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